【続】お前は絶対俺のもの
孝之をガン見しながら答えを待っていると、
「や……生徒だとしても本気で好きな人がいるのがうらやましいなって思って。」
孝之がそう言ってタバコの火を消した。
「俺には今そういうヤツいませんしねぇー。」
つまらなさそうに呟いた孝之。
「え…お前その顔で彼女いないの?」
「聞き返さないでくださいヨ……」
孝之は男の俺が思うほどかっこいい。
茶髪が少し入った髪。
長いまつげのパッチリした目。
形の整った唇。
そして茶色のプラスチックのふちのメガネをかけている。
街でなんどもスカウトされたことあるみたいだ(ついでに俺も♪)。
性格も、まぁ冷徹なところもたまーにあるけど、普段は明るくていいヤツだし。
だからてっきり彼女がいるもんだと思っていた。
「寂しくないの?」
「っるせぇよ。」
ハハッと憎たらしそうに笑う。