闇を照らす光
プロローグ
白銀の満月が輝く夜。
彼らは、大事な主を探し続けていた。
二百年という月日もの間。
自らの世界だけではなく、異世界へとも足を運び探し続けたものの、彼らの主が見つかる気配は一向になかった。
何一つ見落とさぬよう目を凝らし、耳を澄ませ、嗅覚を引き立たせ、邪魔なものはすべて消しながら。
彼らの主が消えて、二百年…
彼らは、絶望した。
もう主の姿は、拝見する日は来ないのか、と。
しかし。