闇を照らす光
「陽菜、ちょっと帰り付き合ってよ」
嘲笑いにも似た声で呼び止めるクラスメートに、陽菜(ヒナ)はため息をした。
振り向けば、嫌がらせをするクラスメート3人が腕を組み、威張りながら立っていた。
「帰りに、面白い所連れて行ってやるからさ」
笑いながら言っている3人に、ろくな事が無いと思う陽菜。
「いや。天気悪いし、こんな物騒な時にバカじゃないの」
睨みながら言う陽菜に3人は、眉間に皺を寄せ。
「うっせぇな、テメェ-は黙ってうちらに着いてくればいいんだよ!」
「(はぁ…うるさい人たち)」
「じゃあ帰りにね」
陽菜の答えも聞かず、3人はその場を立ち去った。周りからは、同情した視線などが合ったが、陽菜は特に気にもしていなかった。