いちご
君と私



いつもと変わらない朝。
私はいつものように
裏門から登校。

だって正門には先生立ってて毎朝毎朝,スカートが短いだのなんだのうるさいんだもん。

私の名前は中原歩(なかはらあゆむ)。高校1年生。

私はそんなに目立つタイプの子ではない。
勿論,彼氏という存在もいるわけもなく…
平凡で退屈な毎日を
送っていた。


小さな出会いに期待するわけでもなく,なんとなく毎日を過ごしていた。




校舎の中に入り廊下を歩いていると

『あっゆむ~♪おはよ~!!』

やたらとテンションが高いのが私の抱きついてきた。

『愛花…
朝からテンション高いね…(汗)』

そう,この子は私の親友の藤崎愛花(ふじさきあいか)。保育園から高校までずっと一緒の幼なじみ。
切っても切れない腐れ縁?ってやつ…

別に嫌いじゃないけど,正直朝からこのテンションには参る…


『だってね!!だってね!!聞いてよ歩~♪』

『はいはい。ど-したの??』

『あのね~。 えへへ~♪』

『なに?圭と何かあった??』

『わかるぅ~♪
昨日ね,圭の家行ったの~♪ …でね!!』

『あ~。はいはい。そっからは もう,聞かなくても分かるか ら。 …幸せだった??』

『歩ぅ~♪幸せすぎて死にそう だったよ~。』

『良かったね~。
あっ!!噂をすれば圭!!
行ってきな♪』

『うん♪』


と言って上機嫌な愛花。
圭(けい)というのは,愛花の彼氏。最近できたらしい。

お人形さんみたいに可愛い愛花に今風のチャライ感じの圭。

つり合ってない
といえばそうだ。

でも,何だかんだ言っても二人はラブラブでお似合いだ。




愛花は昔っからモテていた。
小学校の時だって,中学校の時だって周りの男子はほとんどって言っていいぐらい,愛花のこと好きだったしね。



それとは真逆に私は彼氏っていうより,男友達のほうが多かった。
付き合うだのなんだの…そうゆう関係がただなんとなく面倒くさかっただけ。
だから,私に好意を持って近寄って来る男はいなかった。




だから私も好意を持たなかった。あなたと出会う前までは…


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