いちご
そうして,私は愛花の家に泊まることになった。

愛花の部屋に行き10分もたたないうちに愛花の携帯が鳴り出す。


―♪-‥♪―…


『もしもし。どーしたの??』


電話の相手はどうやら圭のようだ。なにやら呼び出しの電話らしい。


『歩。ちょっと四葉公園まで一緒に来てくんない??圭に呼び出されちゃって。』

『いいけど…』



そして亜希ちゃんにはコンビニに行って来ると言い,私と愛花は公園へと向かった。



だいだい常識知らずもいいとこだよ!!普通女の子を9時すぎてるのに呼び出すか?!
不審者でも出たらどうすんだ!!

なんて思っていると公園に着いた。圭すでに着いていて,ベンチに座っていた。



『じゃっ。私ここで待ってるね。』

と言い愛花を見送る。そして,私は二人より少し離れた道端のベンチに座って愛花を待つことにした。



携帯をいじっていると向こうの方から人影がこちらへ向かって走ってくる。



まっまさかね…変質者とかじゃないよね…?!

と一瞬思ったがすぐにその正体が判明した。

ただのジョギングしている人だった。前を通り過ぎるのを確認しながらもちょっと顔をあげてみると,走っていたはずの男が私の方に向かって歩いて来ているではないか?!


えっ?!!
もしかして本当に変質者?!
どうしよう……怖いんだけど!!



男は私の目の前に来て止まった。私は意を決して走り出した。すると急に男が私の腕を掴んだ!!


『ひゃっ…?!』

恐怖のあまりに言葉にならない。どうしよう…本当に怖い!!

愛花助けて!!

叫びたくても声にならない…
私は手を振りほどこうと必死に抵抗した。



『おい!暴れんなって!!俺怪しいやつじゃないって!』



えっ…?

どこかで聞いたことのある声。抵抗するのをやめ,男の顔を見てみるとそれは紛れもなくあの人だった。



『なっなんでこんなとこにいんのよ?!』

『それはこっちの台詞だろ!!お前女の子がこんな時間に一人で何やってんだよ?!不審者とか出たらどうすんだよ?!』


いやいや。たった今あなたを不審者と間違えましたが…


騒ぎに驚き愛花達が駆けつけて来た。


『歩??どうしたの?!』

心配そうな愛花。
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