それでも私は恋してる

日常


『ここ覚えといて…』


その人は時計は見た。


キーンコンカーンコーン


ほぼ同時にチャイムが鳴る。



『じゃあ今日はこれで終わり…』


「ありがとうございました」



『幸教せんせー勉強教えてー(笑)』



そう、その人とは



佐々木幸教先生



私の担任で

私の思い人



授業が終わると女子はそう言って

必ず先生のところに行く。

本当に勉強を教えてもらっているかはわからないけど…



私は

ただみてるだけ…

せっかく一番前なのに先生は見てもくれない。

まぁ目は合うけど

ただの生徒として…



私はまともに会話をしたことがない。

ただいつも見てるだけ

可愛いくもないし

おしゃべりでもない

ただ静かな生徒…



先生の目にはそう映っているんだと思う。




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