それでも私は恋してる
私はなんとなくドキッとした。
先生をどんな目で見ればいいかわからなかったし
先生も私をどう見ているかわからなかったから。
でもそんな不安をよそに先生は
昨日と変わらず私を見もしなかった。
先生のことだから彼女だからといって特別扱いしたりしないことはわかるけど
いざそうやられると何か心に刺さる感じがする。
少しくらい見てくれたっていいのに。
私は憂鬱な気持ちになり
先生の顔を見るのをやめ下を向いた。
そのままHRは終わり結局一度も目を合わせることはなかった。
今日は授業もないしそれから会うことは
帰りのHRぐらいしかなかった。
結局一度も目を合わせることなく
私はなんとなくムカついていた。
「明~どうしたの膨れて?」
「別に…」
「はは~さては先生だな?」
もう咲は何でもわかっちゃうから怖い。
私が咲に今日の先生のことを話すと
「会いに行ったら?」
そう言われた。
咲は簡単に言うけど私にはそれさえ
大きな壁に思えた。