それでも私は恋してる



「しばらく煮込むからリビング戻るか」

「うん」



私たちはリビングに向かい静かにソファーに座った。

私が少し離れて座ったら先生が私の腹に手を回して

自分の方へと近づける。



「そうそう、ちゃんとお前勉強してるか?」

「一応してるよ~」



私はなんだかんだ言って努力家だから

あまり手を抜くことはしたくない。

だから時間があれば勉強をすることにしている。



「そっか。今度のテストいい点とったらご褒美やるよ」

「本当に?」

「ああ」

「じゃあ頑張る!」



突然のご褒美宣言。

急だったからちょっとびっくりしたけど

ご褒美と言われたら頑張りますよ(笑)



「だから俺の授業をしっからり聞け」



先生に頭をポンと叩かれる。



「はい…」



実は私。

数学の時間先生に気を取られすぎて

あまり授業を聞いてなかったり…

数学だから今からでも間に合う。



「楽しみにしてるよ」



そして先生は立ち上がりキッチンに向かった。





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