それでも私は恋してる



なのに、

なんで神様は意地悪をするんだろう?



『神崎…?』



気づくと私の前には今一番会いたくない人…



「先生…」



「大丈夫か…?」

「大丈夫です。それでは失礼します…」



私はその場からまた逃げる。



逃げることがいいことかはわからない。

でも、その場にいるよりずっと楽だから…



私はエレベーターに駆け足で乗りこむ。





「ウゥ…フゥ…」




私は一気に涙がこぼれて止まらなかった。

そのとき私がなんで泣いているのか私にもわからなかった。

ただすごく悲しかった。

それしか感じなかったんだ…



チーン



私は涙をふきエレベーターから降りた。




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