それでも私は恋してる



「何でしょう?」

「送ってく…」



その表情になんの変わりもない。



「悪いですから…」



そう言って帰ろうとすると



「待て!」



グイッ



?!



先生が突然私の腕を引っ張った。



「な、なんですか?!」

「悪い…とりあえず送ってくから待ってろ…」

「わ、わかりました」



先生が呼び止めたのにもきっと理由があるんだと思い

私は送ってもらうことにした。



「I LOVE YOU 君ともっといたい…
I LOVE YOU 君をもっと知りたい…」



思わず口ずさむ…



「うち何やってんだ?」



こんな時にのんきに歌を歌っている場合ではない。



「お待たせ」

「はい」



私たちは重い空気のまま先生の車へと向かった。





< 46 / 119 >

この作品をシェア

pagetop