それでも私は恋してる



「入るぞ」

「はい」



レストランに入るとすぐ



「いらっしゃいませ。なんだ幸教か…」



若い男の人が出迎えてくれた。



名前を知ってるってことはこの人が知り合い?



「何だとはなんだ?」

「はいはいすみませんね~それよりも、こちらの可愛い方は?」



そう言いながら私を見る。



可愛い方って私のこと?



「ああ、こいつは生徒」

「生徒?お前生徒に手を出すようになったのか…」

「ちげーよ」



その言葉に私は少し暗い顔をする。



一発なぐりたい…






「名前はなんて言うの?」



突然の質問に少し驚いたけど



「神崎明です…」

「明ちゃんか…俺は佐藤一也よろしく!」

「よ、よろしくお願いします」



一也さんは先生とは違ってとっても優しそうな人だった。

それに話しやすい。

顔も良いからきっとモテるんだろうな…

本当に先生と知り合いなんだろうか…



この2人の接点を私には想像することができなかった。



「早く席に案内しろ…」



痺れを切らしたのか先生は冷たく言う。



「相変わらず怖いんだから…」

「それを知ってるならわかるよな…?」



先生がそう言うと何故か一也さんの顔から血の気が引いた。



「こちらへどうぞ」



そして奥の方の部屋へ案内してくれた。





< 52 / 119 >

この作品をシェア

pagetop