それでも私は恋してる
「どうした?」
また先生は聞いてくる。
「何でもありません!」
「そうか…何でもいいか?」
「はい…」
どうせメニューも読めないんだし
名前を言われたってわからないから
私は先生に任せることにした。
「すみません」
先生がそういうと向こう側から一也さんが現れる。
「決まったか?」
「あぁ…これ同じもの2つ」
「かしこまりました」
そういうとすぐ一也さんは席を離れた。
「嫌だったか?」
「え…?」
「こういう店…」
先生気づいてたんだ…
確かに私はこういうレストランとかは苦手。
おじさんの家にいた時何度か連れていかれたけど全然慣れない。
それに気づいてくれたということだけで私はとっても嬉しかった。
「苦手ですけど…先生がいるので大丈夫です///」
私…寒いぞ
こんなこと言ったって先生は喜ばないだろ…
「ありがとう」
?!!
意外な返事に私は驚いた。
「俺も神崎となら楽しいよ」
にっこり笑ってそう言う先生を見て
顔を赤くしないわけがない。
「先生…生徒に変なことを言わないでください!」
私はこれ以上は無理だと思いそう言った。
本当はとっても嬉しかったのに…