それでも私は恋してる



「ハァハァ…どこ行ったんだよ!」



あいつが店から飛び出して30分

ずっと走りっぱなしだ。



『くそっ!』



ゴンッ



俺は近くにあったゴミ箱をけった。





俺は知っていた。

あいつの気持ち…




なのに




俺はあいつを傷つけた。





教師という壁が邪魔をしたんだ。





俺もあいつと同じ気持ちなのに…
















俺があいつ…神崎明を初めて知ったのは学校ではなく

マンションの前だった。




春休み中だったため俺は暇を潰すために散歩に出かけた。




そこにあいつがいたんだ…




「可愛い~名前なんて言うの?」



犬に話しかけている少女

あまり見たことのないその姿に俺は惹かれた。





< 57 / 119 >

この作品をシェア

pagetop