それでも私は恋してる



俺はあまりに天然すぎるこいつに少しあきれた。



「なんでって、お前がぶつかったの俺だけど?」



そう言った瞬間あいつの顔が赤らんだ。



なんだ?

大丈夫かこいつ?



しかもなぜかあいつは



『すみませんでした!』



俺から逃げようとした。



でもそれは結局できなかったけどな(笑)



『いたっ!』



「おい大丈夫か?」



あいつのそばに駆け寄る。



捻ったみたいだな…



『大丈夫じゃないです(泣)』



涙目の顔で俺を見る。





おいおい…

反則だろ?






『しょうがない…』

『キヤッ!』



俺は気づくとこいつをお姫様抱っこしていた。



おいおい俺何やってんだ?

生徒にこんなことして…



「先生!何してるんですか?!」



当然あいつも怒る。



でも、好きな人には意地悪しちゃうってやつ?


「何ってお姫様抱っこ?」



俺は少し意地悪めに言ってやった。



俺…

完全に惚れてるな…

しゃべり方とかも変だよな?



「それはわかりますけど;誰かに見られたらどうするんですか?!」



俺は辺りを見回す。






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