それでも私は恋してる
私は咲の言葉を思い出し少しだけ頑張りたいそう思った。
「わかりました…」
「着いてきてくれ」
そう言われ連れてこられたのは教材室。
私の思い出の場所。
たくさん幸せをもらった場所。
「先生…それで何ですか?」
・・・・・・・
先生からの返事はなく
窓の外をじっと見ているだけ。
その横顔はどこか切なさを感じさせたが
やっぱり絵になる。
「先生…?」
「あぁ…」
黙っていた先生はようやく口を開く。
「…この前、お前が俺に言おうとしたことなんだが…」
「はい」
この前言おうとしたことって
レストランのことだよね?
今さら何かあるの?
私は先生の言いたいことがよくわからず
疑問が募るだけだった。
「先生…はっきり言ってください。何ですか?」
私は怖かったけど勇気を出して聞いた。
そうすることで一歩踏み出すことができる気がしたから。