それでも私は恋してる
先生は雅也の言葉に返事をすることはなかった。
ただ黙って私たちに近づく
雅也が私の腕を握る力が強くなる。
「何だよ!」
すると先生は私の腕から雅也の手を離し
逆に先生が私の腕を引っ張った。
「先生?!」
私は自然に先生の腕の中におさまる感じになっていてとっても恥ずかしい。
『こいつは俺のだ…』
「へ?」
「はっ?」
先生が言った言葉に私はもちろん驚く。
先生何言ってるの?
この前私を振ったじゃん…
それにさっきも…あっ
私はふと先生の言葉を思い出す。
“神崎違うんだ”
もしかしてこういうことなの?
「行くぞ」
私は先生に腕を引かれたまま先生の車に乗せられた。
雅也も何も言うことがないのかただ呆然と私たちを見ていた。