それでも私は恋してる
「神崎…聞いてくれ」
先生の息が頭にかかる。
それだけで私の鼓動はさらに早くなる。
「お前が俺にいいたいことはわかる…」
何回目だろう?
この言葉を聞くたびに私は少しずつ傷ついていく。
私は急に怖くなりぎゅっと目をつぶると
先生は抱きしめる手を強めた。
「先生…?」
「なぁ…今俺のことどう思う?」
衝撃的な質問だった。
私は素直に答えていいのかわからなかった。
迷惑かもしれないという気持ちが邪魔をしたから。
「素直に言ってくれ」
先生のその一言に私の何かがはじけた気がした。
「好き…大好き!…好きで好きでしょうがないんです!ふぅっ…」
私はやっと言えたことに安心したのか
涙が溢れて止まらなかった。
先生からの返事はない。
私は泣いたまま後ろを振り返り先生の顔を見た。
「先…生?」
先生は何故か顔を真っ赤にしていた。