それでも私は恋してる



「でも本当に先生は何でもできるんだな」



私は先生には聞こえないように呟く。



「まぁちょっとSだけどね…」



そんなことを考えながらテレビを見ていると

キッチンからいい匂いがしてきた。

この匂いはカレーだろうか

本当に美味しそうな匂いがする。



「そろそろできるぞ」

「は~い」



私は先生のいるキッチンへと向かった。



「わぁ~」



そこにはすごく美味しそうなカレーライスが並んでいた。



「簡単なので悪いな」

「全然!本当に美味しそう!」



確かにカレーは簡単だけど

先生のカレーはなんとなく違う気がした。

何だろうスッゴく美味しそうな気がするんだ。



案の定先生のカレーは本当においしかった。

私も料理はするけどこんなに上手には作れない。



「カレー本当に美味しいね!」



私が笑顔で言うと



「そうか」



先生も笑顔で返事をしてくれた。

その笑顔いつにもなく幼い笑顔だった。

先生もこんな笑顔するんだな。



食べたあとは私が食器を洗う。

先生が後でやるって言ったけど

さすがにやってもらうだけは嫌だったので

私が無理を言ってやらせてもらった。




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