それでも私は恋してる



「終わった」



食器を洗い終え時計を見ると7時過ぎ。

ご飯も食べたし帰らなくてはならない。



「じゃあ帰るね」



本当は帰りたくないけと

私はまだ高校生だもんね。

我慢だ我慢。



「あぁ…」



先生は立ち上がり私を玄関まで送ってくれた。



「今日はありがとう」

「どういたしまして。また来いよ。って言っても隣だからいつでも会えるな」

「あはは。確かにそうだね。じゃあバイバイ」



そう言ってドアを開けようとすると



「ちょっと待て」



先生が私の腕を引っ張り私は先生の腕の中にすっぽりとおさまった。



「ゆ…きの…り?」

「ちょっとだけこのままで」



先生はさらに強く私を抱きしめた。

私も負けないように先生の背中に手を回した。



「明…」



名前を呼ばれ私が顔を上げると

先生と私の唇が重なる。



「ふっ…はぁ…」



舌が絡まり息が苦しい。

今日で何回キスをしただろう。

私はそのたびに幸せを何度ももらってる。



「充電完了」



先生はそう言うと私から離れた。



「じゃあな」

「うん」



私はにっこり笑って部屋から出て行った。




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