初恋ロード
俺は、その時一目惚れだったんだ。
学校に着くとやけに教室が騒がしかった。
「おはよっ和人!なんか転入生が来るらしいぜっ!」
親友の光輝(こうき)が言っている。
っあ…ちなみに和人とは、おれの名前。大石和人(おおいしかずと)が俺のフルネーム。
『っえ…うっそマジ?男子だとむっちゃ嬉しいんですけどっ!!』
俺は、それなりに驚いた。
朝の彼女だと少し期待しながら…

担任が入って来て、転入生が来た。
俺の心臓は、ヤバい…
朝の彼女だったから……
名前は、新崎優華(あらざきゆか)と言った。
たちまち教室は、騒がしくなった。優華はすでに女子のグループに入り注目の的、そして男子からも…美人と言うコトで噂の的になった。
これが、優華と俺の出逢い。


それからの毎日すげー楽しかった。席変えしても優華が必ず隣の席で笑っている。クラス変えも必ず同じクラス、こんな幸せな日常に俺は、運命を感じていたんだ。
でも、一つだけ気になった。
それは、お前の友達が減っていること。俺は、ただただ悔しかった。
守ってやれなくてごめんな…
俺って最低だょな…。
月日は、流れ小6になった。
今までと違うのは、余り話さなくなった事。
沢山のイベントで、優華は、実行委員などやっていて話す時間もない。そんな日々を過ごしていた。
バレンタインデーになった。
学校では、禁止されているが女子は、大量に持って来ている。そんな中、俺は少しだけ期待していた。優華からチョコが貰える事を…
俺は、この日5個女子からチョコを貰った。でも、こんなのどーでもいい。
俺が欲しいのは、一つだけ。
そう優華のチョコだけでいいんだ。
俺って贅沢かな?…
「和人ちょっと待って!!」
優華が呼び止めた。
心臓爆発寸前。
『ん?何?』
感情をこらえて冷静を保つ。
「受け取って下さい。」
優華が顔を赤らめて、小さな箱を俺にくれた。
『サンキューありがたく貰っとくわ!!』
ヤベッまじ嬉しい…優華から貰えるものは、どんなのでも嬉しい。
中には、小さいキャンディが2つ入っていた。
「一個くれっ!」
光輝がよこどりを試みている。しかし、俺は、5つの方のどうでもいいチョコを光輝に渡した。キャンディは俺の宝物になった。とても大切な…。
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