「キミが…」 (武志&優)
木村 武志
「キミが…」
『キミが羨ましい』
最初の感情は少し汚い感情だった。
部活に入部して君を見た。
凄い上手いんだ。
同じ部活だからわかる。
田中さんは上手い。
同じ学年でも目立って上手い。
そんな君を毎日羨ましいと思っていた。
体力アップのためのランニングもない。
握力アップのトレーニングもない。
羨ましいと思っていた。
家から少し遠いコンビニに買い物に行った。
その時田中さんがランニングしていた。
ぼそっと「後5分…」と。
俺はコンビニでダチに会って少し話して帰った。
田中さんは…まだ走っていた。
羨ましいと思った自分が嫌になった。
そんな頑張り屋な君への次の感情は、『好き』でした。