変わりたい *可愛いお姫様*
「だってさー可愛いじゃん!蒼井ちゃん!
なんかもう…こう…絶世の美少女って感じ?」
デレデレという言葉がぴったり当てはまるような笑顔。
やっぱり…瑠璃ちゃんは可愛いもんね。
瑠璃ちゃんがいるから…
鈴木くんは、私に絡んでくれるんだろうな…
一気にズンっと気分が重たく沈む。
「どした?」
フワッと視界に佐倉くんの顔が入ってくる。
その顔は驚くほど、近くて、
私は、ビクッとして後ろに後ずさってしまう。
「おっと…あぶなっ!」
後ろに下がった私の手を掴んだ佐倉くんは、
私をグイッと自分の方に引き寄せた。