変わりたい *可愛いお姫様*
「なんか意味深ー!つけさせられてるって」
ニコッとからかうように瑠璃ちゃんが言ったから、
ヒロくんは、それを上手くかわしてしまって、
結局、誰からつけろと命令されているのか聞けなかった。
その後は、自分たちで見たいルートを決めて、
それを先生に提出して、その日のHRは終わりとなった。
「ヒロ、帰ろうぜ?」
「悪い。今日は俺…」
言葉を詰まらせたヒロくんに、
ケンちゃんは、ハッとして気付いたように言う。
「あぁー今日は、愛華さんとこか?」
「あぁ。悪いな。じゃあ、急ぐから!」
愛華…さん?
「愛華さんって、ヒロのなんだけど、スッゲー美人なんだよ!」
ヒロの…?
って…ヒロくんの…彼女さん?