鈍感彼女と無口な彼氏 ★番外編★
私、気付かなかった。
「美緒?」
「あ、ひか……」
…………
ヤバい。
「どうしたの?そんなに顔を真っ青にして」
光は笑ったまま私に近付いてくる。
…ヤバい。
私の命が危ないから逃げろと脳が指令を出している。
「こら!美緒!待てぇえー!」
「ギャーーッ!飛鳥ァ!助けてー!」
私、光を置いて飛鳥とデートしてたんだった。
ほっとくって言ったけど、無理だよォオー!
光がほっといてくんないよォオーーッ!!
─バフッ
「ウッ!…美緒」
「飛鳥ぁぁ!」
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