恋の公倍数(受験生+塾講師)
トイレ休憩の間に、千夏の告白作戦を考えた。
「まずは、勉強会終わらないとね。終わったらダッシュで池田に話しに行こう」
「でも、会えるかな。池田は特進クラス担当だからなぁ」
私達は、塾の中では一番下のクラス。
池田は一番賢いクラスの担当だから、勉強会でも会えない。
「こんな日に告って、怒られないかな・・・」
「告白されて怒る男いないでしょ!」
女子の中には、まーちゃんに告白する子もいるだろう。
女の子にとって、お泊り会ってチャンスだもんね。
数学のテストが始まり、私の眠気はどこかへ消えた。
まーちゃんに褒められたい。
もし100点取れたら彼女にしてくれる?
まーちゃん、私・・・いつの間にか、本気になってるよ。
まーちゃんが好きなんだ。
本当に自分にとって必要な人なんだって思うんだ。