恋の公倍数(受験生+塾講師)
こんな風に必死に自分の番号を探すなんて、
塾へ通う前の私ではありえなかった。
ドキドキドキ
どこ?
どこよーー!!
「あ!!!!!」
「あ!!!あった!千夏の番号!!」
私は自分の番号より先に千夏の番号を見つけてしまった。
「美春もある!!!やったぁ!!」
抱き合って、いっぱいいっぱい泣いた。
違う中学で、違う制服を着た2人が泣きながら抱き合ってる光景は、物珍しかったのだろうか。
視線を集めていた。