恋の公倍数(受験生+塾講師)
10個もあったコロッケがなくなった。
教室の外からは、合格を喜ぶ歓声が聞こえた。
「まーちゃんに会いに来た子もいるはずだから行っていいよ」
「そうだな。じゃーまた!!合格祝いにこれあげる」
まーちゃんがポケットから出したのは、私と千夏が大好きなキャラクターのストラップだった。
「2個あるから、美春が一番大事だと思う友達とお揃いでつけて」
まーちゃん・・・最高。
大好き。
まーちゃんとお別れしなくていいんだね。
「ありがとう!!まーちゃん!!」
「いちごパーティーは、高校の入学式の夜だな。斉藤も呼んで、みんなで入学祝いしようぜ」