ココロのイブキ
今日の日は偶然。
3年も会わなかったなら、これから先こんな機会なんて無いよ。
「じゃあ、名前は?」
『……こころ』
「《こころ》?」
『うん。それが名前。』
私がそう言い終わると、叶君が私の方に近づいてくる。
「こころ?」
『なに』
「キス、しよ?」
『…いいよ』
特別な感情なんてものはなく
窓からは暖かい風と陽射し。
彼は窓の「さん」に手をかけて
私はパイプイスに座ったままで
キスをした。