ハチミツとあたし。


「ついた…」

思った以上に中庭はキレイで
きてよかったと思う。


…でも1番じゃなかった。


ベンチの上で寝転がった男の子がいた。
たぶん在校生は代表のあいさつを
言う人しか来てないから1年生だ。



真ん中のベンチは男の子が寝ているから
仕方なくもうひとつのベンチに腰をおろした。



「…だれ?」



その一言でびくっと体が反応した。
声の主は男の子のようだ


男の子はむくっと起き上がった。



「あっ…いや…。」


なぜか慌てるあたし。


そんなあたしの隣にすわる男の子。
…ち、近い


「もしかしてお前もサボリなん?」


そう言って笑いあたしの頭をくしゃっとなでた。
その瞬間真っ赤になったあたしの頬


「てれちゃった?」


また同じように笑って立ち上がった男の子。


「じゃーな」


そう言って男の子はどこかへ行ってしまった。





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