傷付け合うわたしたち
「自分には関係ない」
そう思っていたわたし達に、
「人の気持ちを考えろ」
そう先生は言った。
20年という時間が過ぎて今もまだ残る苦い思い出に、
「関係ない」という自分の考えは間違っていたと今ならわかる。
Aさんも、先生も、クラスメイトの男の子も女の子も。
誰もが、傷つきたい訳じゃなかった。
傷つけたい訳じゃなかった。
だけどみんなが傷ついた。
ひとりひとりの力はとても弱かった。