ハジケ飛べ☆
帰り道。
空は夕日のオレンジ色じゃなく、夜に近付く紫のような色をしていた。
まだ微かに残る夕日のオレンジ色をバックに、私とヒロはタンポポ商店街の方へと歩いていた。
「ねぇ……ヒロ………」
「………ん?」
「好きな奴って誰……?」
私がヒロにこの言葉を言った瞬間、ゲホゲホとヒロは噎せた。
「ねぇ。誰………?」
「え……は?
おまっ…何寝ぼけて……」
明らかにヒロが動揺してるのがわかる。
あれじゃバレバレなのに………
「だ…誰でもいいだろそんなん…………」
私はまたヒロが離れてくんじゃないかってすごく思った。でもヒロはすぐにさっきの言葉に付け加えて喋り出した。
「俺はお前の前から居なくならねぇよ………!!
だから安心しろ!!!」
そう言うとヒロは私の腕を引いた。