キャンパス・ダイアリー
実親の自宅の住所は下宿先から電車で三時間の遠い田舎。

休みの日に行くことにした。


お母さんに何かお土産を持って行こうと思って、前日の夜にクッキーを焼いた。


里親が私に初めて教えてくれたお菓子はクッキーだった。



成長した私をお母さんに見せたくて…。

綺麗にラッピングして、ちょっとだけおしゃれして家を出た。



バスと電車を乗り継ぎ、着いた場所は一面たんぼの人里離れた山奥。



梶田先生からもらった地図を片手に、慣れない場所を歩き回った。




お母さん…

やっと会えるね…。
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