キャンパス・ダイアリー
家の中には、赤ちゃんがいた。



「まだ三ヶ月なの。座って。ゆっくりしてちょうだい」



お母さんに言われるがまま、ソファに座った。



「どうぞ。何にもないけど…よかったら食べて」

「ありがとう!」



お母さんも私の横に座った。



「あなた…この子が、この前話した子。夢香ちゃんよ」

「そうなんだ…。こんにちは、夢香ちゃん」

「こんにちは…」



お母さんは、施設に住所を教えに行く前に旦那さんである荒川さんに私のことを話したみたい。

旦那さんはそれを受け止めてくれたんだって…。

「夢香ちゃんの話、聞かせてちょうだい」
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