キャンパス・ダイアリー
「橋本、こっちこいよ」



知らないお兄さん達を見た橋本は、少しばかり挙動不振になってなかなか入口から動けずにいた。

そんな橋本を俺のデスクに呼び寄せた。



「怖がることないよ。みんな四年生でマイペースなやつばっかなんだよ。ほら、ここに座れ」



いつも俺が使っている回転椅子を橋本に差し出した。



「でも…先生が座るとこなくなっちゃう…」



橋本は優しいなぁ…。

そんな橋本が大好きだよ…。



「俺は大丈夫だから。座れよ」

「じゃ…じゃあ…」



橋本は遠慮がちに椅子に座った。
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