キャンパス・ダイアリー
冷たい風が吹き付ける中、二人でゆっくり歩き出した。



「まさか先生が私のこと好きだなんて思わなかったなぁ…」



橋本が寒さに声を震わせながら言った。

俺は…橋本の気持ち気付いてたけどな。

真っ赤な顔して俺と話すし、無駄に緊張するから…。



「両想いだったんだなぁ…俺ら…」



今の幸せを噛み締めるように俺は呟いた。


気持ち伝えてよかった。


ちゃんと「好き」って言えて、本当によかった…。



「寒い…」



突然、強い北風が吹き抜けた。


暖かそうなジャケットを着ているのに、寒そうな橋本。
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