キャンパス・ダイアリー
俺は、あたりをキョロキョロ見回した。

授業中なのか、周りには誰もいない。



「手…暖めるぐらいならいいだろ?」



寒さで真っ赤になった橋本の手。

なんだかかわいそうになって、凍える橋本に聞いた。



「う…うん」



橋本もあたりを見回した。


二人で誰もいないね、とアイコンタクトをして…橋本の手を握った。



「先生の手も冷たいよぉ!」

「気のせいだ!」



橋本の手は氷のように冷たい。


できればずっと握っていたい。


俺がずっと暖めてあげたい…。



「着いちゃった…」
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