キャンパス・ダイアリー
「すみません…ここに行きたいんですが…」



思い切って話し掛けてみた。


きっと教えてくれるはず…


校内地図を見せて、道を聞いた。

行きたい教室棟を指差した。



やっぱりその人は先生だった。

ちょうど私が行きたい教室棟の横にある研究室棟に向かう途中だったらしい。

一緒に教室棟まで行ってくれるって言ってくれた。





やったね…





心の中でさりげなく喜んだ。


見た目じゃなくて声まで似てるんだよ…?



あまりにも似すぎて、浩二君なんじゃないかって思った。


本当は生きていて、変装してこうやって私の目の前に現れてくれたんじゃないかって…
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