キャンパス・ダイアリー
「あっ…橋本…」



夢香だった…。



「ノックしたんだけど…力弱かったかな…」



斎藤さんと俺を交互に見た夢香はなぜか申し訳なさそうな顔をした。



まさか…誤解してる…?



「あんた…誰?」



俺が夢香に近づこうとしたら、斎藤さんが先に近づいた。


どう考えても…夢香に喧嘩売ってる…。


止めなきゃ!



「私…藤村先生のゼミ生で…」



夢香は怖い目をした斎藤さんに怯えながらも、説明した。



「そうなんだよ。ゼミ生なんだ。俺に本を仕入れてほしいって頼んでてさ…今日取りに来るように言ってたんだよ!」
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