キャンパス・ダイアリー
もうこの場から逃げ出したくて、あわてて研究室に入った。




ガチャッ…




鍵を閉めた。




斎藤さんの目が怖い。

本気で獲物を捕獲しようとしている目…。

でも、俺は絶対捕獲されない。

夢香がいるから。


俺はもう夢香を捕獲して、夢香も俺を捕獲して…。




「先生…俺、あの子嫌い」

「ん?珍しいな、お前が…」



椅子に座ってため息をついたら馬場が俺のとこに来た。

みんなから人当たりがよくて、優しくて、どんな人でも対等に付き合ういい人だって評判の馬場なのに…。



なんか言われたりしたのかな?
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