キャンパス・ダイアリー
夢香は心なしか怯えている様子…。

キョロキョロ当たり見回して、ひたすらなにかを気にしてる。



「先生…さっき、ゼミ終わった時にね、斎藤さんが教室の前で待ち伏せしてたんだ…。先生は私のモノだから、とかって言われた。すごい怖かった…」



小さな夢香の肩が微かに震えている…。


怖かったな…。

すまんな、あんな近くにいて守れなかった。


側にいながら夢香がそんなめにあってたなんて知らなかった…。



「斎藤さんも先生のこと好きなんだね…」



夢香が近くに生えている木を見つめながら呟いた。
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