キャンパス・ダイアリー
「ごめんな…」



後ろから夢香に抱き着いた。



どうすれば夢香を守れるんだろう…。


ただ俺がなんとかして斎藤さんと夢香を引き離すぐらいしかないのかな…。



「心配かけてごめんね。私…今日はもう帰るね」



夢香が俺の腰に手を回してぎゅっと抱き着いた後に言った。



「気をつけて帰れよ…」

「うん。バイバイ!」



辺りを見回しながら、夢香は帰っていった。



本当は送っていきたいけど…。


この学校ではできない。


どこかで斎藤さんが見てるかもしれないから…。


また夢香に怖い思いだけはさせたくない。
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