キャンパス・ダイアリー

お母さんの味

どうやらお母さんは30分前から家の前にいたらしい。

待たせちゃってごめんね…



「夢ちゃん、台所貸して」



お母さんは重たそうなトートバッグを冷蔵庫の前に置いた。

そのバッグからは葱がちらっと見えている。



「夢ちゃんに料理作ってあげたくて…」

「わぁ!ありがとう!」



お母さんの手料理食べられるなんて…

絶対おいしいんだろうなぁ!



「なんか夢ちゃん疲れた顔してる…。ゆっくり休んでて。すぐに作るからね」



手伝おうと思ってエプロンを付けたけど、お母さんの言葉に甘えることにした。
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