キャンパス・ダイアリー
「どこ行ったんだよ!」



探し始めて一時間が経った。

こんなことになるぐらいならすぐに探しに行けばよかった…。

イライラして、近くのごみ箱を蹴飛ばした。



「怪我しますよ、先生」

「あっ…すみません…」



掃除係のおばさんに注意されて、渋々ごみ箱を直した。



「あの…この辺で一年生の男女見ませんでしたか?」

「見てないねぇ…この辺は滅多に学生さんはこないからね」


おばさんから有力な情報が得られず、また探すためにその場から走り出した。



頼む、夢香…無事でいてくれ…。
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