キャンパス・ダイアリー
四年生と思い出を語り合っていたら、上野が現れた。



「おっ!なんだ、上野も来てたのか」

「ちょっと事務手続きがあってさぁ…お前にもお願いしたくて」



上野が俺に手渡したものは、ゼミ異動志願書。



毎年この時期に、入ったゼミが合わなかった学生のために他の先生のゼミに異動する受付をしている。



「斎藤って子なんだけどさぁ…どうも俺のゼミのメンバーと気が合わなくて…お前のゼミなら友達がいるから異動したいんだとさ」



なっ…

ちょっと待て。

斎藤ってあの斎藤だろ?


まさか…まだ諦めてなかったのか!?
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