キャンパス・ダイアリー
突然昔の記憶が全て蘇ってきた。


そうだ…。


覚えてるよ!


梶田先生のこと!


里親に引き取ってもらうまで、泣き虫で甘えん坊な私の子守をしてくれてたんだ…。




「覚えてますよ!あっ…どうぞ、あがってください!散らかってますけど!」




梶田先生を家にあげた。


「どうぞ、座ってください」


座布団を敷いて、梶田先生はそこに遠慮がちに座った。



「夢香ちゃん、大人になったわねぇ…」

「そんなことないですよぉ…」



先生にお茶を入れて、私も座った。



「あのね、実親のことなんだけど…」
< 89 / 306 >

この作品をシェア

pagetop