薔薇姫-バラヒメ-
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「は―――…」
ベッドの上でごろんと横になったあたしは、もちろん寝れるわけもなく、ただ時間だけが過ぎていった。
…今頃…
レオたちは、どうしてるんだろう。
きっと、笑い合って…
楽しんでるんだろうな…。
ぼんやりと天井を見つめていると、浮かんでくるマレッタの顔。
…可愛いかったな。
女の子ーって感じで。
ちょっとキツそうだったけど、レオにはお似合いだった。
あたしなんかより…
「―――!」
がばっと起き上がったあたしの心臓は、大きな音を立てて動き出す。
胸元の服をつかみ、自分の考えたことが信じられず、あたしは目を泳がせた。
"あたしなんかより"?
何で…
そんなこと考えちゃったんだろう。