薔薇姫-バラヒメ-

*****


宣言通り、マレッタは次の日もやって来た。


「勝負ですわ!」


「やらないからねっ」


あたしが断っても、


「メイさん!勝負なさい!」


次の日も、


「逃げるんですの!?」


…その次の日も、懲りずにやって来るマレッタ。


そして、断るあたし。



だって、あたしにとってはそんな勝負、意味ないから。


…マレッタが、レオと結婚すればいいだけ。



毎日毎日勝負を申し込まれ、さすがにぐったりしたあたし。


ついさっきも、マレッタを追い返したところだった。


あたしは意を決し、レオに抗議を始めた。


「ちょっとレオ!マレッタどーにかしてよっ!!」


優雅に紅茶なんか飲んでいたレオは、口元からカップを離すと、そっとテーブルに置いた。



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