【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~
Step5 クリスマスの誓い
クリスマス・イヴに先輩と一緒に過ごそうと言われ、とりあえず頷いたものの、正直ママに何て切り出そうか迷っている。
先輩と出かけることには文句も言わないだろうけど外泊となると…やっぱり問題があるよね?
ママに嘘をついて出かけるのも気が引けちゃうし…って言うより、あたしは嘘をつくのが苦手だからきっとすぐにばれてしまうと思うの
だったら反対されてもちゃんと話して説得した方が良い様な気がする。
迷っている時間はない。イヴは明日なんだから。
決意を秘めて深呼吸を一つすると、リビングのドアを開いた。
「あ…。」
リビングのソファーに座っている人を見てあたしは驚きのあまり声を失った。
「おぅ、聖良久しぶりだな。帰って来たぞ。今度は正月明けまでいられるからな。」
あたしとよく似た面差しの色素の薄い茶色の瞳、癖毛のあたしとは対照的な明るい茶色のサラサラのストレート。
最後に会った時よりもずっと大人になった、9才年上の兄、蓮見 聖(はすみひじり)がそこに笑っていた。
「お…おにいちゃん?」
「なんだよ1年ぶりに会った兄にその挨拶は。もっと感動的に『おかえりなさい』とか『寂しかったよ』とか言えないのかよ。」
「わあっ!お兄ちゃんお帰りなさい。元気だった?」
うれしくて兄の首に抱きつくとギュッと抱きしめ返してくれる。
「うん、この感じ。やっぱりお兄ちゃんだ。」
同じ抱きしめるという行為なのに龍也先輩があたしを抱きしめるのとは何かが違う。
今まではわからなかったけれど、やっぱり彼氏と兄という存在の違いなんだろうな。
そんな風に龍也先輩の事を考えていたあたしに、お兄ちゃんは眉を寄せ不機嫌な顔をした。
「何?その『この感じ』って、誰かと比較されてるような言い方じゃないか?」
ギク!
先輩と出かけることには文句も言わないだろうけど外泊となると…やっぱり問題があるよね?
ママに嘘をついて出かけるのも気が引けちゃうし…って言うより、あたしは嘘をつくのが苦手だからきっとすぐにばれてしまうと思うの
だったら反対されてもちゃんと話して説得した方が良い様な気がする。
迷っている時間はない。イヴは明日なんだから。
決意を秘めて深呼吸を一つすると、リビングのドアを開いた。
「あ…。」
リビングのソファーに座っている人を見てあたしは驚きのあまり声を失った。
「おぅ、聖良久しぶりだな。帰って来たぞ。今度は正月明けまでいられるからな。」
あたしとよく似た面差しの色素の薄い茶色の瞳、癖毛のあたしとは対照的な明るい茶色のサラサラのストレート。
最後に会った時よりもずっと大人になった、9才年上の兄、蓮見 聖(はすみひじり)がそこに笑っていた。
「お…おにいちゃん?」
「なんだよ1年ぶりに会った兄にその挨拶は。もっと感動的に『おかえりなさい』とか『寂しかったよ』とか言えないのかよ。」
「わあっ!お兄ちゃんお帰りなさい。元気だった?」
うれしくて兄の首に抱きつくとギュッと抱きしめ返してくれる。
「うん、この感じ。やっぱりお兄ちゃんだ。」
同じ抱きしめるという行為なのに龍也先輩があたしを抱きしめるのとは何かが違う。
今まではわからなかったけれど、やっぱり彼氏と兄という存在の違いなんだろうな。
そんな風に龍也先輩の事を考えていたあたしに、お兄ちゃんは眉を寄せ不機嫌な顔をした。
「何?その『この感じ』って、誰かと比較されてるような言い方じゃないか?」
ギク!