【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~
俺の声にビクッと反応した聖良は身体を硬くしてギュッと俺の腕を掴んだが小さく頷いて俺の胸に顔を埋めてきた。

細い体で必死に俺を抱きしめて俺の想いを全身で受け止めてくれた。


体を結ぶと心まで今まで以上に近くなったような気がする。


それなのにもっともっと傍にいたいとそれまで以上に思うのは何故だろう。


聖良と結ばれて人間の欲望ってのは際限が無いって言う事を俺は身をもって知ることとなった。


今までのあの強靭な理性は一体何処へ行ってしまったんだろう。

ほんの1秒でも俺は片時も聖良を離したくなくなった。

箍が外れるってこう言うことを表すんだろうか。

聖良を抱きしめて僅かの間も離したくない。
夢の中にさえ聖良を連れて行きたくて抱きしめて肌を合わせてぬくもりを感じて眠った。

目覚めた時にこれが夢で聖良が俺の傍にいなかったらと思うと怖くて何度も目を覚ました。眠りの中から何度も聖良を呼び覚ましてはキスを交わす。


俺が一人の女をここまで必要とするなんて思ってもみなかった。

ここまで女に溺れてしまうなんて…


まるで麻薬だ。


その白い肌

その甘い声

その切なげな表情



何度となく求めてもこれ以上ないほどに奪ってもまだ欲しいと心と体が求めて止まない。


聖良…


おまえは何処まで俺を変えるんだろう



おかしくなりそうなくらいおまえが好きだよ



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