【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~
眠い目をこすってフラフラとベランダへ戻ってきたのは、土曜日の昼すぎ。時間は既に1時を過ぎた頃だった。

約束どおり昼までは邪魔しないでやろうと、いい加減眠くて早く帰りたいところを、めいっぱい時間を潰して帰ってきてやったんだ。

普段は夜遊びしても、朝にはいい加減帰って来るオレがこの時間まで出歩いていたんだから感謝してくれよ?

こんな日に限って泊めてくれるダチもいなくて、おまけにこの寒空だ。すげぇ大変だったんだからな。

オレの苦労も知らず、あいつらはまだ起きていないようだ。

オレだっていい加減、自分の寝床で寝たいんだよなぁ…。

起きて欲しいよなぁ…。

しょうがない、邪魔者扱いされるのは分かっているが、龍也のベッドルームの窓ガラスを引っかくしか無さそうだな。

はふっ、と大きく溜息をついてから、キラリン☆とツメをたて、ベッドルームの窓を思いっきり引っかき始めた。


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